特集 病院給食の新しいカタチ
病院厨房の新しいカタチ
完全調理済み食材の活用—病院給食から在宅配食,災害対応まで
高橋 洋
1
1株式会社シニアライフクリエイト
キーワード:
完全調理済み食材活用
,
高齢者在宅配食事業のはじまり
,
病院給食から在宅配食まで
Keyword:
完全調理済み食材活用
,
高齢者在宅配食事業のはじまり
,
病院給食から在宅配食まで
pp.707-710
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541211743
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■はじめに
病院給食は,栄養管理や,衛生,HACCP(Hazard Analysis and Critical Control Points)による厳密な管理が要求され,毎日決められた時間に適切な温度で1日3食を多種多様に同時配膳する難度の高い業務が求められ,栄養士や調理士の人手不足や食材費の高騰,入院時食事療養費といった制約などにより,収益確保が難しく1),運営上の問題が山積している.これらの問題解決に向け,「給食個別対応の合理化」「食種の集約」「給食の完全委託」「病院直営とのハイブリッド化」「完全調理済み食材活用」など,業務効率化による給食コスト低減の方策が検討されている.
本稿では,病院給食の歴史と変遷を再確認した上で,厳しい病院給食の現状を踏まえ,病院直営での給食体制を基盤としつつ給食人材の省人化と衛生管理の両立に寄与する「冷凍完全調理済み食材」の活用や,災害時の病院給食への配食サービスなど,“病院給食の新しいカタチ”を検討したい.
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