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「この地域に住みたい」を創り出す病院—医療法人大誠会 内田病院
pp.549-551
発行日 2019年8月1日
Published Date 2019/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541211009
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内田病院(群馬県沼田市)の玄関を入ると,大きな樹の絵が目に入る.近づくと,一枚一枚の葉っぱには同院で最期を過ごした方のイニシャルと亡くなった日付が記されている.これを「ハッピー・エンド・オブ・ライフ・ツリー」と名付けた田中志子理事長は,「病院が『幸せな看取り』を打ち出すことには勇気がいった」という.しかし,慢性期病院は患者が亡くなることと向き合わざるをえない.統括看護部長の樋口はるみ氏は,「年に一度ツリーの前で開かれるお茶会で,ご遺族が語る『よかったと思うケア』を職員が聞くことは,ケアの成果を確認することであり,次のケアにつながるのです」と語る.
ここには,幸せに生ききることを支える文化が根付いている.
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