連載 生活の場から看護を考える・31
伝える—伝わる(5)―コミュニケーション過程を創り出す目線
中島 紀恵子
1,2
1日本社会事業大学
2生活の場から看護を考える会
pp.746-747
発行日 1989年9月10日
Published Date 1989/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207812
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前回は,視覚障害者が身振り,表情,絵,色,形態等の視覚情報のみならず,伝える側の的確性を欠いた言葉によっても情報処理能力を発動できないことを学んだ。同時に視覚障害者が,すぐれた情報処理能力をもち,それを操作できる人であることも学んだ。今回は,情報処理機能それ自体の弱点のために,自分の考えを伝達したり,伝達された情報を読解して行動に移したりするコミュニケーション過程が障害された場合の「伝える—伝わる」の問題と回復させるための目線の置きどころを,痴呆を病む人に例をとって考えてみよう。
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