特集 病院運営の経験と分析
"いわゆる冷凍医療食"導入・中止を経験して
下条 都
1
1西陣病院栄養科
pp.127-129
発行日 1979年2月1日
Published Date 1979/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206774
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
各方面の知識人を結集して,病院給食の合理化,品質改善,病院間の格差是正を目的に出現した"いわゆる冷凍医療食"は,私たち病院栄養士にとって,当然,無関心ではいられないものである.その賛否両論の渦巻く中で,昭和53年2,月の健保点数改正に当たり,医療食加算と称して新しく保険診療に点数化されるに至った現在,病院経営に携わる立場から当然これに目を向けざるを得ない."いわゆる冷凍医療食"が,たとえ健保診療上の評価がなされるようになったとはいえ,これが果たして病人にとって適切な食物であるか否かを改めて考察する必要があろう,そこで昭和48年増築時に積極的にこれを導入したものの約6か月で中止せざるを得なかった私ども西陣病院での経過と,筆者の前任病院における導入経験を通して私見を述べ,皆さんの参考に供したいと思う.
Copyright © 1979, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.