特集 病院運営の経験と分析
自動搬送設備導入の問題点
河口 豊
1,2
1厚生省病院管理研究所
2元千葉大学
pp.123-126
発行日 1979年2月1日
Published Date 1979/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206773
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物品の自動搬送設備が本格的に病院に導入されてから約10年になる.エレベータ・ダムウェータは歴史が古く1920年代から導入されていたが,その後に単純な形式での気送管・ベルトコンベアの導入を除けば,搬送はもっぱら人手によってきた.しかし,慢性的な看護職員不足ともからみ,搬送業務からの看護職員の解放と病院の近代化の一環としての省力化という目的で自動搬送設備が導入された.今日では院内各部門間を結ぶ自動搬送設備は近代的病院の必須の条件のように言われているが現実は多くの問題を抱えている.そこで,ここ数年来,千葉大学建築学科で継続して行っている研究課題「病院内における人の動きと物の流れ」からいくつかの資料をもとに自動搬送設備利用の現況を報告して,今一度搬送の問題点を整理する機会を提供することができれば幸いである.
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