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あとがき
pp.399
発行日 1959年5月1日
Published Date 1959/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201516
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新緑の候となりました。全国のどの病院も,病室の偶々まで青葉の照りはえがとどいた,スガスガしい状態になつていることと思います。
偖,この5月号は,巻頭に,東北大学病院管理学教室の業績である,病院医師の給与収入の御報告を載せることができました。医師の待遇については,全国病院の勤務医師からいろいろと御要求が出ていると思います。特に国立病院の医師の給与引あげについては,最も組織的な運動が展開されています。今春の日本医学会の総会を期に,国立病院の医師が中心となつて,他の施設の勤務医師にも呼びかけがあつたようですが,各経営主体別,卒業年次別,階級別等で,一体どのような傾向にあり,自分の給与がどのような位置にあるかを知らないと,この問題のとり上げ方に筋が入らないので,この報告により,一応日本の病院の勤務医師の給与の体系が判つた事は,将来,勤務医師の処遇に対する対策にメドがつくのではないでしようか。経営者としては,採算上の問題があるとしても,全国傾向により処理すべきであつて,少くとも余りにも少い給与では,勤務医師の採用,或は勤務医師の勤労意欲にも関係することを考慮しなければならぬでしよう。何れにしろ全国的調査をしてまとめて頂いた事に厚く感謝の意を表します。
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