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第13回「理学療法と作業療法」賞・受賞論文
準入賞:重度障害老人の全身持久力におよぼす離床の影響
The Influence of the Hours of Staying out of Bed on Physical Fitness of Severely Disabled Elderly Persons
進藤 伸一
1
Shinichi SHINDO
1
1弘前大学医療技術短期大学部
1Department of Physical Therapy, School of Allied Medical Sciences, Hirosaki University.
pp.827-830
発行日 1988年12月15日
Published Date 1988/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518104167
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Ⅰ.初めに
最近,従来のリハビリテーション・プログラムでは,体力低下を予防しえないという深刻な反省から,体力を増進させるプログラムの重要性が強調されるようになってきた1).そして,その実証的な研究が脳卒中患者を中心に行われてきており,歩行可能な,あるいは相当活動性の高い患者に対する全身持久力の維持・増進のための科学的なプログラムが,現在,精力的に検討されている2-6).
これに対して,積極的な運動負荷を課すことのできない,寝たきりに近い重症の患者や障害老人の体力増進のプログラムについては,「座っているだけでも体力低下は防げる」7)として,目標とすべき離床時間の目安が示されないまま,臥床時間の短縮が強調されるにとどまっているのが現状である.
筆者はこの点に注目し,活動性の低い重度の障害老人の全身持久力に対して,離床がどのような影響をおよぼしているかを検討したので,その結果を報告する.
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