Japanese
English
特集 手の外科
手の外科における作業療法
Occupational Therapy in Hand Surgery
矢崎 潔
1
Kiyoshi YASAKI
1
1Imperial Point Medical Center, Fort Lauderdale, Florida, USA.
pp.473-486
発行日 1982年7月15日
Published Date 1982/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102666
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
Ⅰ.はじめに
手の外科における作業療法は,最近,脚光を浴び始めた分野である.手の外科を臨床上,治療を作業療法(OT)理学療法(PT)と,はっきり区別することは困難であり,新しい治療システムが確立しつつある.特に手術は,高度に発達し術後の治療には詳細な注意を必要とするために手の外科患者は心理的圧迫を受け易い.そこで,ひとりのセラピストが急性期から終了までOT,PTの壁にとらわれず治療を行うことが望ましい.ここで必要となるのが,創傷の処置法,消毒法といった基本的知識,PTの治療手段,OTの作業,手の使用訓練など幅広い知識であり,OT,PT,の密接な協調性が患者の予後を決定する.
本稿は始めに,臨床上の問題点を中心にその評価と対策を紹介し,次に,手の外科の代表的疾患(外傷)を通し,治療の一部を,流れを追いながら述べてみたい.
Copyright © 1982, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.