プログレス
脳性麻痺児の早期発見
金原 宏之
1
1のじぎく療育センター
pp.305
発行日 1981年2月15日
Published Date 1981/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102351
- 有料閲覧
- 文献概要
脳性麻痺の早期発見の重要性については今さら論ずるまでもない.1959年のBobathの指摘に始まり,Kong(1966),Vojta(1974)の早期治療の著効性についての報告は世界の瞠目を集め,その重要性は俄に脚光を浴びるに至った.脳性麻痺の早期発見は妊娠中,分娩時,あるいは分娩後の障害因子の把握と共に,乳児の発達過程における神経機能の異常性の捕捉によって為される.
脳性麻痺の原因として未熟児,仮死,重症黄疸の3大因子の他,多くの因子が数えられるが,これら因子が重なり合った場合その危険性は増大する.分娩後の痙攣,脳炎,外傷などと共に,長期の保育器使用,哺乳力減弱,睡眠障害,易刺激性は予後の危険性を暗示する.
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.