Japanese
English
特集 老年医学の基礎とリハビリテーション
老人精神障害に対する作業療法アプローチ―情動不安二例を通して
Occupational Therapy for Mental Disorder in the Aged
山崎 一朗
1
,
大田 豊彦
1
Ichiro YAMAZAKI
1
,
Toyoaki OHTA
1
1長崎県立特別謎護老人ホーム眉山
1Bizan, the Prefectural Nursing Home in Nagasaki.
pp.778-782
発行日 1979年11月15日
Published Date 1979/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102034
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
高齢人口の増加に伴い,老人医療・福祉に対して一般社会での関心が示されてきている.もちろんセラピスト間においては,今までのOTの対象分野である身障,小児,精神科といった固着した三パートに加えて,これからの重要な課題として老人に対するOTアプローチの必要性が高揚され,その理解の輪が広がりつつあることは,日常携わっている我々にとっては心強く思う次第である.老年期になると,他の年齢層と比して,身体的,社会的,経済的,教育的各分野からの問題が数多く生じ,それに伴い精神,心理面に生活不適症状があらわれ,異常心理→精神障害へと移行することは,めずらしいものではない.また一般にこれらの老人は,一般病院,老人福祉施設,家庭,精神病院といったところに散在しているわけであるが,今回は,老人の精神障害(特に情動不安を主訴とするもの)に対するOTプロセスを,ナーシングホーム・ケアの立場から,未熟ながらもまとめてみたい.
Copyright © 1979, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.