「医学生に対する衛生学公衆衛生学の教育」についてのアンケート
高橋英二教授の「老人衛生」を読んで
野瀬 善勝
1
1山口県立医科大学
pp.384
発行日 1960年7月15日
Published Date 1960/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202292
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高血圧症乃至脳卒中に就ては勿論のこと,老人病全般に亘る疫学的研究に特に御造詣が深く,又,医学生の教育に就ても格別に御熱心な高橋英二教授の「老人衛生」の講義内容乃至その基本的構想であるだけに,敬意と賛意を表することばかりで,更にこれを批判するというが如きものは見当りません.
ただ外来患者にしても入院患者にしても,臨床医家としては老人病患者を取扱うことが圧倒的に多く,臨床の講義でもそのことに重点が置かれている現在の状態を考えて見た場合,やはり公衆衛生の講義で「母子衛生乃至小児衛生」,「学校保健」,「産業衛生」に次いで「老人衛生」の項目を設けるべきであると考え,私は,老人病に関する病理病因,臨床等一通りの知識が得られた第3学年生の終りにこれを取扱つております.従つて,講義内容は高橋教授の御指摘通り,
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