学生の研究
自分から言葉を発しない老人へのアプローチ
沖 奉子
1
,
森重 育子
1
1福岡東病院付属看護学校
pp.185-188
発行日 1978年2月1日
Published Date 1978/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918327
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はじめに
病院は患者にとって生活の場である.だから普通の人が生活を楽しもうとするように,療養生活の中でも治療に差し障りのない限り,生活を楽しもうとするのは当然のことである.
私たちが取り上げた事例は,意思表示はすべて言葉ではなく,身振り手振りで行い,自分だけの殻に閉じ込もり,外界との接触を拒み,孤立している患者の例である.そのような状態では療養生活の中で生活を楽しめないのではないか,心を開いて,同室者とでも会話ができたなら生活にも張りができ,ひいては心身の健康につながるのではないかと考えた.
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