特集 ファシリテーション・テクニック(2)
<感想>
脳性麻痺に対するファシリテーション・テクニック
河村 光俊
1
1愛知県心身障害者コロニー中央病院
pp.407
発行日 1979年6月15日
Published Date 1979/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101925
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私がファシリテーション・テクニックという言葉を耳にしたのは昭和43年頃で,ひどく難解な言葉に聞こえたものであった.Brunnstrom,Rood,Fay,Bobathなど色々と名前を知るだけで,不勉強のため表面的な理解に留まっていた.卒業して小児のリハビリテーションに携わるようになって,CPの訓練を始めた頃を思い出すと,何と無駄なことを多くやっていたものだと,過ぎた年月がおしまれてしかたがない.
私のBobath法へのとりかかりは昭和47年にスイスの2人のPT,Miss C. HirzelとMiss C. Imdorfと共に働いた1年間が大きな刺激となったことに始まった.その時はテクニックのすばらしさに感激し,ひたすらテクニックを覚えようと努力していたが,いっこうにテクニックに発展性がなく物真似の段階に留まっていた.テクニックの裏づけとなる理論的な体系を知る必要を強く感じ,彼女達からBobath Course(Dr. Kong)の伝達を受け,やっとCPの治療のとっかかりをつかんだ気分だった.はじめに強く感じたことは,いかに日常生活でのHandlingが重要であるかということと,母親指導の重要性であった.
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