特集 ファシリテーション・テクニック(2)
<感想>
脳性麻痺に対するファシリテーション・テクニック―Bobath法とVojta法,自然陶汰と整理統合,理論より技術
梶浦 一郎
1
1聖母整肢園
pp.404
発行日 1979年6月15日
Published Date 1979/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101922
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現在わが国における脳性麻痺の治療では,Bobath法とVojta法がその効を競い合っている.またその他PNF,Brunnstrom法などのファシリテーション・テクックが紹介されその優劣が論じられている.せまいわが国にしかも短かい期間にこのように多くの方法が輸入さニれ,あたかもわが国の交通事情のような混乱がおこっていることはたしかである.障害児の母親が「○○法で治療して下さい」と言って注文してくる時代である.上田が述べているように,わが国の医師はこの短い期間に2度の回心を強いられ,しかもこのように目まぐるしい変化の中で対応し切れないでいるのが実情である.そこで,大衆による篩いで選別され自然陶汰されるのを待つという考えと,十分に評価して交通整理をして多くのファシリテーション・テクニックを統合し最もよい方法を探ろうとする考えとがある.
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