とびら
「ファシリテーションテクニック」雑感
梶浦 一郎
1
1聖母整肢園
pp.1
発行日 1982年1月15日
Published Date 1982/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102550
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中枢神経損傷による運動麻痺に対し「ファシリテーション」が導入されてから,すでに年月がたち,その効果について論議されて来ているが,判定は一定していない.その一つの原因は,techniqueのむつかしさにあると考える.Bobath法についてみても,一つの治療場面の間においてすら,強い異常緊張から解放され,それまでとうてい不可能と思われたことができはじめるのを見ると,それは芸術的でさえあるようにみえる.長年きめ細かく治療されたCPはそのPTの芸術作品であるように見えるほど,効果が反映していることもみられる.これは治療が科学的でないと云うことではなく,それほど治療techniqueがむつかしいと云うことである.
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