扉
雑感
永田 泉
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1国立循環器病センター脳血管外科
pp.457-458
発行日 2002年5月10日
Published Date 2002/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436902205
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現在の私の職場は,国立循環器病センター脳血管外科である.一般的な救急病院ではないが,脳内科とともに脳卒中の3次救急を担っている厚生省直轄の施設である.当センターの特徴は,もちろん例外はあるものの循環器病(脳外科では血管障害)に特化した施設で,レジデント制を持つことと研究所が併設されていることである.診療体制は,教育や基礎的研究の比率が比較的少ないことや人事面より,大きめの第一線救急病院に近いといえる.私の出身大学からは少し距離があり,現スタッフの卒業大学が10大学に及ぶという混成部隊でもあるので,日頃より大学間の人事交流の大切さを感じている.このような施設であるので,大学の掟から少し離れた状態で,ある意味で変革期にある日本の脳神経外科(脳神経外科だけではないと思うが)の近未来がどうあってほしいか感じることを述べたい.
医学教育・研究の行政上のトピックスとしては,国の財政事情の悪化や,医師過剰感に伴う医学部の効率的運用という面から,国公立大学,特に医科大学の統廃合問題,および医学研究の効率化のための大学院大学制度があると思う.
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