Japanese
English
研究と報告
正常児における手指の巧緻性の発達の調査
Hand Skill Development in Normal Children
森下 孝夫
1
,
山脇 茂美
1
,
堀之内 知子
1
Takao MORISHITA
1
1兵庫県立のじぎく療育センター
1Hyogo Prefectural Nojigiku Center for Disabled Children.
pp.509-514
発行日 1978年7月15日
Published Date 1978/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101724
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はじめに
手指の巧緻能力を評価する検査法には,手指機能検査(FQ)のごとくに,手の機能を分析的・総合的に見ようとするもの1),モダプツ,MTM法など既定動作標準時間法の系列に属するもの2),その他,マッチボード,狙準検査器,両手協応検査器などの巧緻性,協調性を検査するものなどが知られているが,いずれも脳性まひ児への適用には問題点が多い.
その問題点を2,3例示すると,
1.理解力:指示に従って定められた肢位と手順とで行う理解力が要求される.
2.集中力:長時間にわたる注意の集中の持続が要求される.
3.適応性:重度の障害のある者と幼児には適用できない.
などが挙げられる.
我々は手指機能の測定に日頃気軽に利用しているパチンコ玉入れ,ペグボード,積木紐通しの能力が,脳性まひ児の日常生活動作能力とかなり相関性の高いことを見出して,第11回作業療法士学会に報告した.今回は正常児を対象として,これら動作の遂行能力の標準値を求めてみた.
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