Japanese
English
研究と報告
OT評価の試み
The method of the psychiatric OT evaluation
伊藤 寛子
1
Hiroko ITO
1
1国立肥前療養所,作業療法
pp.123-127
発行日 1974年2月15日
Published Date 1974/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100780
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1.目的
精神科作業療法の分野でも,評価の重要性が言われ,過去にもかなりの研究が行なわれている.作業療法を,「プロジェクティブテクニック」として,患者の心理構造を評価,観察しようとするもの1~3),あるいは,行動評価としてとらえるもの4),あるいは職業前評価など,いくつかの流れがある.しかし,どれも,その評価の有効性,科学性といったことになると,かなりの問題を含んでいるようである.
私は,以上のことをふまえたうえで,一連の評価方法を考えてみた.これは,短期間で,将来OTを行なう上での見通しを立てることを前提とした評価である.つまり,この一連の評価により,治療方針の手がかりを探ることを目的とした.たとえば,この患者のOTへの適応の度合はどの程度だろうか? どんな働きかけが有効であろうか? などを探るのである.今回は,この評価方法の有効性,科学性をたしかめる第一歩として,実際に評価を試みたので発表したい.
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