特集 耳鼻咽喉科診療の経験と批判
Flexible気管支ファイバースコープ
池田 茂人
1
,
小野 良祐
1
,
宮沢 直人
1
,
高田 佳木
1
,
松尾 導昌
1
1国立がんセンター病院気管食道科
pp.855-861
発行日 1970年10月20日
Published Date 1970/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492207548
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Ⅰ.はじめに
気管支鏡検査には,二つの大きな意義がある。第一には,気管,気管支内の病変を直接にみて診断することであり,内視鏡診断としての価値である。第二には,病巣の確実診断としての方法,すなわち肺癌の疑いがあるならば細胞診断の採取するための道具としての価値である。
これらの有用な方法のために,胸部疾患の診断法としてきわめて重要な地位を占めてきた。しかし現在まで多くの気管支鏡医により用いられた気管支鏡は「気管支鏡の父」といわれたKillianの開発に始まり,さらに1904年C. Jacksonが改良,考案したもので,以来60有余年,すべてこの方法によつて検査が行なわれてきた。
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