臨時増刊特集 日常役立つ診療技術
診断篇
XII.内視鏡とそれによる生検
1.気管支ファイバースコープ
堀江 昌平
1
1獨協医大外科
pp.1850-1853
発行日 1976年12月5日
Published Date 1976/12/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206914
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最近,呼吸器疾患の的確な診断のために,いろいろの検査法が開発され,急速に診断の実際面に導入応用され,新しい診断体系が確立されてきている.
気管支鏡検査においても,開発当初のせいぜい肺葉気管支までの精確度の低い肉眼的観察から,現在では器具の改良,技術の進歩により第IV次気管支におよぶ病巣の性状の精密な所見把握が可能となり,しかも気管支鏡検査は選択的細胞診,組織診,あるいは細菌検査などの,ほかの検査法に検体採取の場を提供し,他面,分泌物,喀痰の吸引,異物除去あるいは経気管支鏡的焼灼,摘出,さらに外科手術後の肺合併症の治療などの治療上の応用面にも有力な手段となってきている.
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