特集 扁桃摘出の病理と手術
編集後記と感想
西端 驥一
1
1慶應大學
pp.833-835
発行日 1953年11月30日
Published Date 1953/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492201038
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耳鼻咽喉科專門家の誰でも經驗の多いのが扁桃手術であろう。それ故誰でも一家言を持つているに相違ない。口さえあけば容易に見える扁桃:人によつては幾百と云う摘出例を持つ扁桃:それ故容易に手に入れる事が出來,随つて容易に組織標本にも出來る扁桃:
然るにその機能に到つてはなんとまあ多くの説に別れている事か。どの説が本當なのであろうか。扁桃は口の中で笑つているように思える。摘出して掌にのつている扁桃は黙して語らない。癪にさわる事だ。併しそれと共に自然の神秘の前には頭を垂れざるを得ない。
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