誌上フォーラム 保健婦は何をしている—3ヵ年にわたる国保駐在保健婦の活動をめぐって
わたしの感想
実川 道子
1
1千葉県八日市場市役所
pp.24-25
発行日 1964年7月10日
Published Date 1964/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203148
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最初にだれもが一度は考えてみる無医村地区であるが,自分がその立場になったらと……この記録を拝見致しました.140戸の集中部落と言われておりますが,私たちが考えるほど集中していないのではないかと山坂の道を思い浮べながら,3年間の活動記録,人口750人,生活程度からみて保健婦が活動してゆく上に理想的なものではないかと感じられますが,と申しますのは私の受け持ち人口は9,000人で,3地区にわたっているため目のとどかないところが多く,1地区であったらと日ごろ思っているからです.
住民の体位の見劣りから食生活改善へ目をむけられたという事実,食生活は経済につながり私たちの間でも難問とされていて,いろいろ生活改良普及員と合同で各小部落ごとに生活改善クラブを作って実地指導をしておりますが,いまだにその1部にしか進むことができないでいますので,これを活動の第1点として進まれたことはひじょうな努力が必要だったのではなかったかと思いますが,食生活のアンケートの回収が12枚だったということは,何か残念なような気がします.それも婦人会役員の方だけとのこと,婦人会役員といえば普通ある程度生活にゆとりができて,人の世話をするようになるのではないかと思われ,片よったものにならなかったか,今少しの回収ができれば村全体の食生活のキャッチができたような気がします.
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