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Lempert Fenestra Nov-ovalis OperationによつてClinical Otosclerosisの患者に補聽器を必要としない日常に役立つ聽力を恢復させること—その進歩の現状
Julius Lempert
,
高橋 松太
pp.33-38
発行日 1949年1月20日
Published Date 1949/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492200126
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金のburrを用いて磨きをかければ,細胞學的にみて骨再生が抑壓遲延されないことはないが,結果として絶對に抑壓し得るとは言い切れない.この事は1942年10月號のArchives of OtolaryngologyにMeltzerとSpectorと私とが動物實驗の結果として發表した通りである.鐵のburrで孔を開け,それを金のburrで磨きをかけたもので,更に之をspecimenとして人間からとつたものは唯1例であるが,osteogenesisが起きてゐないことは確かである.これは1940年5月號のArchives of Otolaryngologyに顯微鏡寫眞をつけて報告した.しかし,このspecimenは術後2週間しか經つてゐないので,同じ方法によつたものに後日osteogenesisが來ないとは言い切れない.
骨再生を細胞學的に組織の停止又は致死の状態に止めて抑壓しようとする私の努力は,金の磨きburrの他にいろいろのものを用いて見た.それには銀のもの,鋼鐵又は純粹の鉛のもの,その他銀の合成品等もののを次々と實驗して見た.
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