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Lempert Fenestra Nov-ovalis OperationによつてClinical Otosclerosisの患者に補聽器を用いず日常役立つ聽力を恢復させること—その進歩の現状(後篇)
Julius Lempert
,
高橋 松太
pp.267-271
発行日 1948年12月1日
Published Date 1948/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492200113
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又人間或は動物實驗によつて觀察して見ても,以上述べた所と同樣に,Endosteumを取除くや否やも何等之に關係のないことが分つた,Perilymphatic spaceに面するendosteumを廣く取除くならば.かえつてOsteogenesisを促進するとゆう説も動物實驗では證明することが出來なかつた,Rhesus Monkeyによる細胞學的所見によれば.perilymphatic spaceに面するEndosteumが破壞されたからといつて,必らずしも骨組織の再生が促進されるものでもなければ,逆に又Endosteumが完全に殘されてゐるからといつて,骨組織の再生が妨げられるのでもないことが分つた.
もし破壞にあつた骨組織の再生,すなわちFenestraの周圍に起るOsteogenesisを何等かの方法によつて阻止するととが出來れば,それこそFenestraの開放を永久に存續させることになり,Fenestra nov-ovalisの終極の成功を期すためには是非この方法が考え出されなければならないとゆうことは,私が常に信じてゐる所であつた.そのために人間及び動物による觀察に基いて,次のような2つの外科手術的原理に到達したのである.
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