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Gall(1810年頃)の大脳局在論は,いろいろな高次精神機能障害を特定の大脳皮質の損傷と関連づける発端となった。「Broca失語と左第3前頭回後半」,「Wernicke失語と左第1側頭回」などがその例である。
しかし,高次精神機能障害の研究は大脳皮質のみを問題としていたわけではなかった。いくつかの大脳皮質部位といくつかの失語型との関連が明らかになってくるにつれて,1)一側の大脳半球の皮質間を連絡する線維,すなわち連合線維の損傷や,2)左右大脳半球の皮質間を連絡する線維,すなわち交連線維の損傷による高次精神機能障害にも日が向けられるようになった。これらの症状の一部は,従来は"伝導性","超皮質性"などの名称を冠して呼ばれてきたが,最近,Geschwind(1965)は連合線維,交連線維の損傷による症状を総称して,disconnexion syndrome(離断症候群)と名付けている。
Ⅰ. Disconnexion syndromes, especially hemialexia and unilateral agraphia, were reviewed and the followings were pointed out.
1) The first demonstrations of a higher visual function of the corpus callosum in animals were those of Imamura (1903) and Yoshimura (1909).
2) The importance of the posterior callosal lesion in pure alexia was firstly mentioned by Bastien (1897), not by Dejerine (1892).
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