Japanese
English
特集 肝区域と画像診断update
各論
脈管解剖の基本と変異の理解
門脈・静脈のバリエーション
Variation of the portal and hepatic vein
木村 理
1
,
福元 剛
1
,
渡邊 利広
1
,
平井 一郎
1
Wataru KIMURA
1
,
Tsuyoshi FUKUMOTO
1
,
Toshihiro WATANABE
1
,
Ichiro HIRAI
1
1山形大学医学部 第一外科
1First Department of Surgery,Yamagata University Faculty of Medicine
キーワード:
Couinaudの分類
,
Healey & Schroyの分類
,
原発性肝癌取扱い規約
,
multiditector-row CT
,
右側肝円索
Keyword:
Couinaudの分類
,
Healey & Schroyの分類
,
原発性肝癌取扱い規約
,
multiditector-row CT
,
右側肝円索
pp.355-363
発行日 2011年6月15日
Published Date 2011/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100417
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨
画像診断領域の器械や解析ソフトの進歩は生体における肝臓の解剖学的検討や様々な脈管のバリエーションについて対象とした個々の患者のバリエーションの理解を可能にした.わが国の取扱い規約はHealey & Schroyの分類とCouinaudの区域分類を組み合わせた区域・亜区域分類が用いられている.それぞれの亜区域に相当する門脈枝を S1~S8門脈枝とし,そのバリエーションについて述べた.肝門部における門脈のバリエーションには,肝門部2分岐型,肝門部3分岐型,後区域独立分岐型などがある.右側肝円索は胎生期の臍静脈が肝内門脈枝に合流し,出生後閉鎖して肝円索となるが,これが右門脈に流入するバリエーションである.さらに右・中・左肝静脈,短肝静脈のバリエーションについても言及した.系統的な肝切除や肝移植を安全に行うためには,肝臓解剖の基本とそのバリエーションを確実に理解しておくことが必要である.
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.