Japanese
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特集 肝門部胆管癌の進展度と手術術式
各論
水平方向進展からみた術式立案
左葉・尾状葉切除
Left hemihepatectomy with caudatelobectomy for hilar cholangiocarcinoma
清水 宏明
1
,
木村 文夫
1
,
吉留 博之
1
,
大塚 將之
1
,
加藤 厚
1
,
吉富 秀幸
1
,
古川 勝規
1
,
竹内 男
1
,
高屋敷 吏
1
,
須田 浩介
1
,
久保木 知
1
,
宮崎 勝
1
Hiroaki SHIMIZU
1
,
Fumio KIMURA
1
,
Hiroyuki YOSHIDOME
1
,
Masayuki OHTSUKA
1
,
Atsushi KATO
1
,
Hideyuki YOSHITOMI
1
,
Katsunori FURUKAWA
1
,
Dan TAKEUCHI
1
,
Tsukasa TAKAYASHIKI
1
,
Kousuke SUDA
1
,
Satoshi KUBOKI
1
,
Masaru MIYAZAKI
1
1千葉大学大学院 医学研究院 臓器制御外科学
1Department of General Surgery,Graduate School of Medicine,Chiba University
キーワード:
肝門部胆管癌
,
拡大肝左葉切除
,
尾状葉切除
,
肝外胆管切除術
Keyword:
肝門部胆管癌
,
拡大肝左葉切除
,
尾状葉切除
,
肝外胆管切除術
pp.139-145
発行日 2011年3月15日
Published Date 2011/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100368
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要旨
左側優位(Bismuth Ⅲb)型の肝門部胆管癌,特に左葉に萎縮傾向を認める症例での根治切除は左側からの肝葉切除が必要となるのはいうまでもない.左葉肝切除は右側胆管の分岐形態にもよるが,通常の合流形態では前後分岐部までの浸潤が適応となる.前区域胆管は,B5,B8の合流部近傍まで癌浸潤を認める場合も適応となり得るが,後区域胆管は通常の“北回り”症例では右門脈の頭背側に回る部位での切離となるため,後区域胆管起始部より1cm以上流側までの場合は左3区域切除の適応とすべきと考える.実際には,MDCTを主軸とした術前画像診断において左葉切除の際のランドマークとなる右門脈と胆管との立体的位置関係を十分に把握し,胆管浸潤範囲,特に後区域胆管枝の上流側への浸潤と胆管切離限界ラインを見極め,個々の患者でsurgical marginがとれる術式を決定することが重要であろうと考える.
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