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特集 エキスパートが伝える 消化器癌手術の流れと手術助手の心得
胆道癌手術の流れと手術助手の心得
Surgical procedures and pivotal rome of assistant surgeon in surgery for biliary tract cancer
宮崎 勝
1
,
木村 文夫
1
,
清水 宏明
1
,
吉留 博之
1
,
大塚 将之
1
,
加藤 厚
1
,
吉富 秀幸
1
,
古川 勝則
1
,
竹内 男
1
,
高屋敷 吏
1
,
須田 浩介
1
,
高野 重紹
1
,
久保木 知
1
Masaru MIYAZAKI
1
1千葉大学大学院医学研究院臓器制御外科学
キーワード:
胆道癌
,
外科切除
,
手術助手
,
肝門部胆管癌
,
肝右葉切除
Keyword:
胆道癌
,
外科切除
,
手術助手
,
肝門部胆管癌
,
肝右葉切除
pp.380-384
発行日 2010年3月20日
Published Date 2010/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102998
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要旨:胆道癌の外科手術においてはほかの外科手術に比べて第1助手の役割がきわめて大きく,術野展開の手助けや確保を行い,また,手術操作の手順を術者と同様のレベルで読んでいかなければならない.そのためには胆道癌手術で最も重要な術前画像から手術プランをしっかり立てておかなくてはならず,術者と同一レベルの質の高さが要求される.
胆道癌外科切除においてはしばしば進行例が多いため,標準的な予定手術どおりには手術が進められないこともしばしばある.そのような非定型的な手術の進み具合にも対応できる能力が助手にも術者と同様に求められる.また逆に,このような経験を1例1例助手として積んでいくことが,若い外科医が成熟した外科医として胆道外科手術をこなしていけるようになる近道であろう.困難な非定型的な手術を選択せざるを得ないような症例が多い胆道癌手術は,消化器外科の癌手術の応用編として,一般外科研修を終えた外科医にとって外科医としてさらなるskill-upをするにふさわしい経験となろう.将来,どのような消化器外科医を目指そうと,胆道癌手術をチームの一員として経験することは大変有益で魅力的な研修効果を挙げるものである.
本稿では,胆管癌に対しての標準的な術式である肝右葉+尾状葉切除および胆管切除+胆管空腸吻合術を例にとり,その手術の進め方と,手術中の助手の役割についてポイントを述べる.
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