講座 Q&Aで綴る画像診断学再考(第15回)
脾臓を考える
山下 康行
1
1熊本大学大学院医学薬学研究部 放射線診断学部門
pp.456-462
発行日 2009年7月15日
Published Date 2009/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100180
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Q君はK大学の後期研修医.今度はちょっと珍しい疾患の人の学会発表の準備をしている.
症例呈示
Q君 50歳代,女性の脾腫瘤の患者さんです.血液生化学検査では問題ないようです.超音波検査で脾臓に腫瘤を認め,当院に精査目的で紹介されました.CTで脾内に後期相で,低吸収の実質性腫瘤を認めます.内部に増強効果を認めるようです(図1).MRIのT2強調画像で周囲より低信号を呈しています.
Y教授 なるほど,確かに脾臓内に腫瘤があるね.単発の充実性腫瘍だが,どんなものが鑑別に挙がるかな.
Q君 はい.今回調べたら表1のようなものがあるようです.
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