内視鏡外科手術に必要な解剖と術野の展開・12
脾臓
木村 泰三
1
,
鈴木 憲次
1
,
川端 俊貴
1
,
森住 誠
1
,
中村 徹
1
,
奥村 拓也
1
,
岡本 和哉
1
,
梅原 靖彦
1
1富士宮市立病院外科
pp.654-658
発行日 2002年12月15日
Published Date 2002/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.4426900365
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脾臓摘出術は,再建を必要としない手術であることや,対象が深い位置に存在することなど,腹腔鏡下手術の利点を最大限に生かせる手術である.それゆえ,腹腔鏡下脾臓摘出術は今後,脾臓摘出術の標準術式として広まると思われるが,なおいくつかの問題点を有する.すなわち,手術適応症例が少なく経験を集積しにくいことと,血行の豊富な臓器で,出血という合併症を起こしやすいことである.比較的少ない経験で,合併症を起こすことなく腹腔鏡下脾臓摘出術を成功させるためには,脾臓およびその周辺の解剖を熟知し,層構造(膜構造)を理解することと,腹腔鏡下に上手に視野を展開できる方法を知ることが重要であろう.ここでは腹腔鏡下脾臓摘出術に必要な解剖と術野の展開について述べる.
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