カラーグラビア 光学(ミクロ)の世界
脾臓
林 武彦
pp.5
発行日 1971年2月1日
Published Date 1971/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661915905
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脾臓の表面は漿(腹膜)に包まれ、弾性線維および平滑筋線維を含む結合組織性の被膜の内部は、同じく結合組織性の脾柱と、その間を充たす実質すなわち脾髄からなる。血液に富む暗赤色の脾髄の内には、多数の球形、紡錘状の淋巴小節すなわち脾小体(マルピギー氏小体)が、点々とみられ、赤色および白色脾髄を区別する。赤色脾髄は、細網組織および毛細静脈の密網すなわち脾洞からなる。脾臓は造血器の一部とされるが、胎生期と特殊病態時のみ活動する。実際には、血球を破壊もしくは、破壊される血球を処理する。
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