Japanese
English
特集 肝転移―治療戦略と画像診断
USによる肝転移の診断
Sonogram of Metastatic Liver Cancer
田中 幸子
1
,
押川 修
1
,
山本 貴代美
1
,
堀 知子
1
,
竹内 弘子
1
Sachiko TANAKA
1
,
Osamu OSHIKAWA
1
,
Kiyomi YAMAMOTO
1
,
Tomoko HORI
1
,
Hiroko TAKEUCHI
1
1大阪府立成人病センター
1Osaka Medical Center for Cancer & CVD
キーワード:
同心円状パターン
,
Bull's eye pattern
,
迂回パターン:detouring pattern
Keyword:
同心円状パターン
,
Bull's eye pattern
,
迂回パターン:detouring pattern
pp.493-499
発行日 1999年7月15日
Published Date 1999/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900075
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転移性肝癌の超音波像の特徴としてはヤツガシラ型の外形,同心円状配列あるいはBull's eye patternを呈する内部エコー像および多結節散布性分布が挙げられる.結腸,直腸癌では大きな単結節の転移巣をきたすこともあるが,膵癌では小転移巣が散在する傾向がある.石灰化を伴うのは大腸癌,乳癌が多く融解壊死は扁平上皮癌や肉腫の転移に多いと報告されている.カラードプラ像では本来の肝動脈,門脈が腫瘤を避けて迂回するような走行を示す例が多く,これをdetouringpattern (迂回パターン)と呼んでいる.腫瘍血流は腫瘤辺縁部に偏在し中心部には血流像が乏しいのが特徴である.また,vascularityの程度から原発臓器を推測し得る場合もある.超音波診断は非侵襲的で頻回に行えるので治療効果の判定にも有用である.
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