Japanese
English
特集 肝転移―治療戦略と画像診断
肝転移のCT, MR診断
CT and MRI of Hepatic Metastasis
廣橋 伸治
1
,
上田 耕司
1
,
北野 悟
1
,
山根 登茂彦
1
,
高濱 潤子
1
,
武輪 恵
1
,
大石 元
1
,
打田 日出夫
1
Shinji HIROHASHI
1
,
Kouji UEDA
1
,
Satoru KITANO
1
,
Tomohiko YAMANE
1
,
Junko TAKAHAMA
1
,
Megumi TAKEWA
1
,
Hajime OHISHI
1
,
Hideo UCHIDA
1
1奈良県立医科大学放射線科,腫瘍放射線科
1Departments of Radiology and Oncoradiology, Nara Medical University
キーワード:
CT
,
MRI
,
肝腫瘍
,
転移性肝癌
Keyword:
CT
,
MRI
,
肝腫瘍
,
転移性肝癌
pp.501-507
発行日 1999年7月15日
Published Date 1999/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900076
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
本稿では,癌の肝転移の診断法としてのCTとMRI診断について概説した.肝転移のCT診断には,一般的に造影CTが必要であるが,経静脈性の造影CTでは一部のhypervascular metastasisを除いては,腫瘍の存在診断の向上には寄与しないため,侵襲的ではあるが血管造影下CTが広く定着している.MRIにおいても,肝転移の診断には造影MRIが必要とされているが,ガドリニウム系の非特異性造影剤では,CTと同様,肝転移の多くを占めるhypovascular tumorにおいては,検出に役立たない例も多い.フェルモキシデス造影MRIは,転移性肝腫瘍の検出において,ほかの非侵襲的診断法を凌駕し,血管造影下CTとほぼ同等であると考えられ,USと血管造影下CTの間を埋める検査として,本検査法が広く普及することにより,肝転移を非侵襲的に高い精度で診断することが可能になると思われる.
Copyright © 1999, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.