技術講座 ERCP関連手技のコツ―私はこうしている―
第3回 選択的胆管造影および胆管深部カニュレーションの基本
猪股 正秋
1
,
照井 虎彦
1
,
斎藤 信二
1
1岩手医科大学第1内科
pp.373-379
発行日 2006年5月15日
Published Date 2006/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100168
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■はじめに
内視鏡的逆行性膵胆管造影(Endoscopic retrograde cholangiopancreatography:ERCP)は,膵胆管系の精密検査や,経十二指腸乳頭的内視鏡治療(以下経乳頭的治療)に必要な基本的手技として,いまだに重要な位置を占めている.ERCPの手技の中で選択的胆管造影から造影カニューレの胆管内深部挿入(以下deep cannulation)の過程は難易度が高く,いまだ名人芸的な色彩が濃い.しかし,カニューレとスコープの操作方法には,いくつかの重要な基本が存在する.以下では,当科で用いている「乳頭開口部の肉眼型」から「乳頭内の胆管膵管合流形式」を予測して適切な胆管挿管手技を選択する方法1,2)を中心に解説する.
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