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特集 進行膵癌への挑戦
進行膵頭部癌への挑戦―予後向上のために必要な術式とは
An Enormous Challenge for the Dismal Pancreatic Head Cancer: A Novel Operative Procedure Which is Necessary to Improve the Surgical Outcome
太田 哲生
1
,
北川 裕久
1
,
萱原 正都
1
,
高村 博之
1
,
谷 卓
1
,
藤村 隆
1
,
西村 元一
1
,
清水 康一
1
,
三輪 晃一
1
Tetsuo OHTA
1
,
Hirohisa KITAGAWA
1
,
Masato KAYAHARA
1
,
Hiroyuki TAKAMURA
1
,
Takashi TANI
1
,
Takashi FUJIMURA
1
,
Genichi NISHIMURA
1
,
Koichi SHIMIZU
1
,
Koichi MIWA
1
1金沢大学病院消化器外科
1Department of Gastroenterologic Surgery,Kanazawa University Hospital
キーワード:
膵癌
,
小腸間膜根部郭清の重要性
,
lymphatic basin
,
augmented regional PD
Keyword:
膵癌
,
小腸間膜根部郭清の重要性
,
lymphatic basin
,
augmented regional PD
pp.637-644
発行日 2005年9月15日
Published Date 2005/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100058
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要旨 進行膵頭部癌に対し,大動脈周囲リンパ節を含む広範囲後腹膜郭清術を行っても,いまだ肝再発を上回る局所再発を認めるのが実状である.そこで,従来の拡大郭清術の意義を今一度見直し,これまでの手術に何が不足していたのかを再考した.その結果,従来の拡大郭清術では,膵頭部から小腸間膜根部方向への重要なlymphatic basinがen-blocに郭清されておらず,そのため小腸間膜側に癌細胞が遺残していた可能性があると考えられた.そこで,筆者らは確実な局所制御を目指して,小腸間膜根部方向へのlymphatic basinの確実な郭清と上腸間膜血管系の合併切除を伴うaugmented regional PDという新しい術式を開発した.本術式によって,術後早期に肝および局所の再発で死亡する症例は激減した.
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