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あとがき
下畑 享良
pp.1378
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416202546
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2021年から始まった恒例のクリスマス特集号の第3弾として,「アガサ・クリスティーと神経毒」をお届けします。本企画が参考にした 『アガサ・クリスティーと14の毒薬』 (岩波書店)は,タイトルの通り,クリスティーが作品に使用した14の毒薬を取り上げ,それぞれの特徴やエピソードを紹介したものです。薬理学の講義で,ここで紹介されているような話も併せて聞かせてあげたら,学生もワクワクしながら勉強できるように思います。
さてクリスティーの作品群で特徴的なことは,何と言っても毒殺が多いことで,長編66作品のうち30人以上の犠牲者が毒殺されています。ではいつ彼女が薬理学に対して理解と知識を深めたのかというと,私の原稿 「タリウム『蒼ざめた馬』」にも書いた通り,2つの大戦中に看護師と薬剤師として働いていたときだと考えられています。
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