Brush Up! CDE―ワンランク上の糖尿病療養指導
Part 1 Brush Up! CDE
合併症のみかた
フットケア外来のコスト・設置のしかた
小林 美保
1
1独立行政法人国立病院機構京都医療センター
pp.214-218
発行日 2006年2月15日
Published Date 2006/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100078
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Case
糖尿病足病変を繰り返し3回足趾の切断歴がある1症例
40歳代,男性.
1人暮らし,無職.身長181.7 cm,体重79.6 kg,BMI 24.1,HbA1C 8.2%,前増殖網膜症(視力R 0.2,L 0.06),腎症2期,神経障害あり(アキレス腱反射消失・振動覚低下・5.07モノフィラメント触知不能)下肢閉塞性動脈硬化症(ASO)あり,喫煙:15本/日.
「お金がかかるし,通院や外食は控えている.インスリンは打っていない.煙草をやめるとストレスがたまるし血糖が上がる.」など糖尿病に対する知識が不十分であり,「スリッパでいい.寒くないから靴下なんてはかなくていい.タバコは止められない.」とも話し,3回もの足趾の切断歴があるにも関わらず,フットケアを実行する意志が少ない.仕事がないから歩いて探しているなど,歩行時間が長い.足白癬と足趾の切断による足変形による胼胝の形成の度重なるフットトラブルで入退院を繰り返していた.
このような患者へのフットケア外来の重要性はどのようなことだろうか?
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