Japanese
English
特集 中毒―一般医はこうして対応する
E.Coli O157:H7感染症に対するマネージメント
The Management for Enterohemorrhagic E. Coli Infections
古川 恵一
1
1聖路加国際病院内科感染症科
pp.771
発行日 1996年9月15日
Published Date 1996/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901920
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
腸管出血性大腸菌E.Coli O157:H7感染症とは
E.Coli O157:H7は1~5%の頻度で牛の腸内に存在し,肉(特に挽き肉)に混入して,それらを不十分な加熱調理のままで食べることや二次的にこの菌で汚染された飲食物を摂取することによって感染が起こる.この菌の産生するVerotoxinは出血性結腸炎を起こし,また腸から血中に入って諸臓器の血管内皮を傷害することによって,溶血性尿毒症症候群(HUS:細血管障害性溶血性貧血,血小板減少症,腎機能不全)や血栓性血小板減少性紫斑病(TTP:HUS+中枢神経症状)を約6%の例で合併しうる.まれに脳梗塞,脳出血,結腸壊死,穿孔,膵炎などを合併することがある.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.