特集 総合診療医のための結核診療Update
【結核診療のピットフォール】
結核性髄膜炎
森野 英里子
1
1国立国際医療研究センター呼吸器内科
キーワード:
結核性髄膜炎
,
亜急性髄膜炎
,
リンパ球優位細胞増多
Keyword:
結核性髄膜炎
,
亜急性髄膜炎
,
リンパ球優位細胞増多
pp.1108-1110
発行日 2014年12月15日
Published Date 2014/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414200106
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Case
粟粒結核に合併した結核性髄膜炎の1例
患者:47歳,男性.
現病歴:3カ月前から咳と痰,1カ月前から倦怠感があり,最近,発熱と頭痛が出現,独歩で受診した.胸部単純X線写真で全肺野にほぼ均一に広がる小粒状影を認め,喀痰抗酸菌塗抹陽性,結核PCR陽性となり,粟粒結核の診断で入院となった.入院後,集中力の低下,理解力の低下,ふらつきの訴えがあり,すぐに髄液検査を行ったところ,細胞数260/μl(好中球250.7/μl,リンパ球9.3/μl),蛋白109mg/dl,糖11mg/dlで,結核性髄膜炎の合併を認めた.治療として抗結核薬4剤に加えてデキサメサゾンの併用を開始した.翌日,左不全麻痺が出現,右CPA領域の脳梗塞を発症し,脳梗塞の治療も並行して行った.
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