みるトレ
Case 74
岩崎 靖
1
1愛知医科大学加齢医科学研究所
pp.1029-1030
発行日 2014年11月15日
Published Date 2014/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414200072
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
Case 74
患者:74歳,男性.
現病歴:50歳代から糖尿病,関節リウマチで近医に通院中である.3週間前から頭痛,咳嗽,全身倦怠感があり感冒薬を処方されていた.数日前から頭痛の訴えが強くなり,今朝から呼びかけに反応しなくなったため,救急搬送された.
身体所見:体温37.8℃.肝脾腫,表在リンパ節腫脹,皮疹は認めなかった.意識レベルはJCS III-100で項部硬直(図1),Kernig徴候を認めた.筋力や感覚系,協調運動系の評価は不能であった.
検査所見:末梢血の検査所見では白血球14,600/mm3,CRP 2.8mg/dl,他の血液生化学,検尿一般検査は正常であった.脳脊髄液検査は初圧38cmH2O,水様透明で細胞数148/mm3(単核球132,多形核球16),蛋白109mg/dl,糖13mg/dl(同時血糖124mg/dl),Cl 109mEq/l,Pandy反応陽性であった.
脳脊髄液の墨汁染色所見を図2に示す.頭部CT所見に異常はなかった.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.