みるトレ
Case 60
岩崎 靖
1
1愛知医科大学加齢医科学研究所
pp.541-542
発行日 2014年6月15日
Published Date 2014/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414103245
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
Case 60
患者:38歳,女性.
主訴:歩行障害,嚥下障害,複視,排尿困難.
病歴:特記すべき既往はないが,父親と兄に同様の症状があった.2年ほど前から呂律が回りにくいことを自覚していた.3カ月前から歩行障害が出現し,次第に嚥下障害や複視,排尿困難も自覚したため神経内科を受診した.
身体所見:意識は清明であったが,構音障害を認めた.舌には萎縮と線維束性収縮がみられ,口蓋ミオクローヌスも認められた.両下肢の筋力は軽度に低下し,腱反射は四肢で亢進していた.両側のBabinski徴候が陽性であった.小脳失調と痙性歩行を認めた.神経伝導速度検査や筋電図検査,髄液検査では異常を認めなかった.頭部MRI画像(図1)を示す.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.