みるトレ
Case 16
岩崎 靖
1
1小山田記念温泉病院 神経内科
pp.765-766
発行日 2012年10月15日
Published Date 2012/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102631
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Case 16
患者:30歳の女性.特記すべき既往はない.
現病歴:1年前に物が二重に見えたことがあったが,約2週間で自然に軽快した.半年前に右上下肢のしびれ感が約1カ月間持続したが,次第に改善した.1週間前より歩行障害,上腹部から両下肢にかけてのしびれ感が出現したため受診した.
神経学的所見:意識は清明で,構音障害はなく,脳神経に明らかな異常は認められなかった.両上肢の筋力は正常であったが,両下肢に軽度の筋力低下が認められ,軽度の痙性歩行だった.第8胸髄レベル以下の感覚が軽度に低下していた.両上肢の腱反射は正常であったが,両下肢は亢進し,両側のBabinski徴候が陽性であった.一般内科所見に異常はなかった.初診時の頭部MRI画像(図1),胸椎MRI画像(図2)を示す.
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