特集 血液疾患ブラッシュアップ
【プライマリ・ケア現場での診断と治療が可能なもの】
透析導入前の腎性貧血
鈴木 創
1
,
形山 憲誠
1
1立川相互病院内科
キーワード:
CKD(chronic kidney disease,慢性腎臓病)
,
ESA(erythropoiesis stimulating agent,赤血球造血刺激因子)
,
エリスロポエチン
Keyword:
CKD(chronic kidney disease,慢性腎臓病)
,
ESA(erythropoiesis stimulating agent,赤血球造血刺激因子)
,
エリスロポエチン
pp.216-218
発行日 2013年3月15日
Published Date 2013/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102776
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Case
患者:54歳,女性.
現病歴:20年来糖尿病で通院.尿蛋白300mg/dlと顕性蛋白尿と貧血が持続あり,精査目的で紹介された.Cre 1.31mg/dl,Hb 9.4g/dl,網状赤血球10%,eGFR 34ml/min/1.73m2でCKD stageG3b.TSAT 35%,フェリチン40ng/ml,ビタミンB12 464ng/ml,葉酸5.8mg/mlと欠乏はなく,エリスロポエチン6.8mIU/mlと正常値.血液像目視で異型細胞はみられず,Hb低下しているにもかかわらず,エリスロポエチン正常であることから腎性貧血と診断.月1回のrHuEPO製剤(エポエチンベータ)6,000IUの投与を開始して,3カ月後にHb 10.5g/dlまで改善した.
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.