みるトレ
Case 25
忽那 賢志
1
1国立国際医療研究センター感染症内科・国際感染症センター
pp.83-84
発行日 2013年1月15日
Published Date 2013/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102726
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Case 25
患者:26歳,男性.
主訴:発熱,全身倦怠感.
病歴:本日の朝から悪寒を伴う発熱,全身倦怠感,関節痛を認めていた.市販の風邪薬を内服し,解熱したため出勤したが,午後から再び39℃の発熱が出現したため救急外来を受診した.
既往歴:特記事項なし.
食事歴:3日前に焼肉店にて焼肉を食べた.
身体所見:血圧126/84mmHg,脈拍数123回/分,呼吸数16回/分,SpO2 100%(室内気),体温39.1℃.その他,身体所見にとくに異常を認めなかった.
臨床経過:特異的な症状を伴わない発熱であり,血液検査でも炎症反応の軽度上昇を認めるのみであった.感染性心内膜炎の可能性も考慮し,救急外来の担当医は血液培養を採取して自宅で経過観察することとした.発熱が続けば再診するよう指導していたが,それ以降,受診はなかった.しかし受診から4日後,救急外来で採取された血液培養が2セットともに陽性となったと連絡があり,陽性となった血液培養ボトルのグラム染色を行ったところ,図1のような所見であった.
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