特集 診察の終わりにこの質問!―ライフサイクルの視点から
【各論】
[死後,グリーフケア]奥様が亡くなられて,一人暮らしは慣れましたか?
八藤 英典
1
,
草場 鉄周
1
1医療法人 北海道家庭医療学センター 本輪西ファミリークリニック 内科・小児科(家庭医療)
キーワード:
配偶者の死
,
残された夫
,
人間関係の構築
,
家事の負担
,
salutogenesis
Keyword:
配偶者の死
,
残された夫
,
人間関係の構築
,
家事の負担
,
salutogenesis
pp.48-50
発行日 2010年1月15日
Published Date 2010/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101835
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「奥様が亡くなられて,一人暮らしは慣れましたか?」
配偶者との死別は,残されたものに大きな衝撃1)を与え,とたんにその生活の運営を困難にする.核家族化や高齢化で,夫婦のみ世帯が増加しており,夫が失われれば妻は経済的困難に直面し,妻が失われれば夫は日常生活に支障をきたすということが増えてきている2).
2005年の「国勢調査」によると,65歳以上男性の1割強が死別者だが,女性では4割強で,圧倒的に女性のほうが配偶者と死別する確率が高い.通常は夫よりも妻が年下であり,平均的に女性のほうが長生きなので,多くの夫婦は夫が先に逝くことを前提に生活設計を立てている.したがって,妻に先立たれた場合は,夫にとっては想定外の状況とも言える.
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