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特集 健康生成の考え方とサルトグラフィ
健康生成の考え方を臨床応用するための演習としてのサルトグラフィ
Salutography as a Practice at Home for Applying Salutogenesis in Clinical Settings
田中 伸一郎
1
Shinichiro Tanaka
1
1東京藝術大学保健管理センター
1Health Care Service Center, Tokyo University of the Arts, Tokyo, Japan
キーワード:
健康生成の考え方
,
salutogenesis
,
サルトグラフィ
,
salutography
,
ポリヴェーガル理論
,
polyvagal theory
,
ポジティブ心理学
,
positive psychology
,
逆接のレジリエンス
,
saying-but resilience
Keyword:
健康生成の考え方
,
salutogenesis
,
サルトグラフィ
,
salutography
,
ポリヴェーガル理論
,
polyvagal theory
,
ポジティブ心理学
,
positive psychology
,
逆接のレジリエンス
,
saying-but resilience
pp.1425-1432
発行日 2025年11月15日
Published Date 2025/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048812810670111425
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抄録
精神科外来を受診した人の困りごと,悩みごとが精神疾患・精神障害によるものでなく,メンタルヘルスの課題にとどまる場合,われわれは一体どうしたらよいのだろうか。本稿ではまず,精神医学と健康生成(salutogenesis)のそれぞれの立場からモデル事例を検討したのち,さまざまな健康生成の考え方について概説する。次いで,病跡学(パトグラフィ)の新領域であるサルトグラフィ(salutography)を具体例を交えて紹介しながら,先ほどの事例検討を進めるなかで,健康生成の考え方を臨床応用するために「演習としてのサルトグラフィ」を行う意義について若干触れた。最後にまとめとして,ある人のメンタルヘルスの課題に対して,それを直ちに病気に追いやるよう努めずに,健康生成の考え方を導入しながら対応してみてはどうだろうか,というささやかな提言を行った。

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