在宅医療技術の進歩23
神経筋疾患における在宅ケア
齋藤 豊和
1
Toyokazu Saitou
1
1北里大学医療衛星学部リハビリテーション科
pp.976-979
発行日 2004年11月1日
Published Date 2004/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101067
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数年前までの在宅ケアのイメージは癌の終末期のケアを連想させるものであったが,わが国の医療経済の破綻,高齢化社会への急速な傾斜などの背景もあり,在宅医療の整備,導入が積極的に行われ,大多数の疾患で在宅ケアが主流になりつつある.在宅ケアを継続していくことは,逆にいつでも医療上の治療が必要とされる時は,直ちに医療施設にかかる体制が完備していることが前提となる.また,崩壊したとされる家庭医の充実が図られるならば,さらに快適な在宅医療が行われることになる.
在宅医療での技術的進歩では,多くが機器の進歩や,胃瘻造設などの現場での技術的な進歩に的をしぼることになろうが,神経筋疾患領域においては,通常在宅ケアに持ち込まれている技術を上回るものはない.在宅ケアではすべての疾患でハード面についての検討が行われている.
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