JIM Lecture・3
これからの在宅医療―情報化時代のなかでの「心のつながり」を求めて
松尾 美由起
1
Miyuki Matsuo
1
1松尾クリニック
pp.698-703
発行日 2004年8月1日
Published Date 2004/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101005
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
19年間在宅医療を続けてきて,一番に思うことは,最近の在宅医療の進歩と変遷である.誰もが住み慣れた家で自分らしく人生を全うするためのサポートとして,在宅医療は位置づけられる.
現在では,在宅でも,病院とほぼ同じようにいろいろな処置や治療ができるようになってきた.たとえば,高カロリー輸液や持続点滴,埋め込み式ポートによる抗癌剤投与もでき,酸素療法や人工呼吸器もコンパクトになり使いやすくなってきた(図1).また,疼痛に対する緩和医療に関しても,経口剤や坐薬だけでなく持続皮下注入やデュロテップ(R)などの貼付剤を使うことにより,QOLをずいぶん高めることができるようになり,在宅ホスピスも広がってきている.一方,介護保険を利用した訪問介護や訪問看護も充実してきつつある.
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.