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Case
患者:58歳女性.
主訴:吐血(?),意識障害.
既往歴:甲状腺機能低下症,高血圧,外傷性大動脈損傷,大腸憩室症.
現病歴:当日昼までは全く問題なく過ごしていた.夕方,買い物から帰宅後,自宅で安静にしている時に突然の吐血(?)がみられた.家族が駆けつけると1~2分の意識消失がみられた.とくに痙攣や失禁などはみられなかった.すぐに救急隊が駆けつけると口から鮮血様の出血がみられ,意識は戻っておりGCS E3M6V5,収縮期血圧200 mmHg,心拍数102/分,呼吸数48/分,酸素飽和度58%(室内気)であった.すぐに当院救急室へ搬送となった.今回の経過では腹痛はなく,食欲も問題なかった.
来院時身体所見:GCS E3M6V5,血圧180/70 mmHg,脈拍100/分,呼吸数30/分,体温36℃,Spo2 93%(マスク10 l/分).眼瞼結膜はやや貧血気味,頸静脈の怒張なし,呼吸音は両側上肺野に蓄痰音(?),心音は整・雑音なし,腹部に圧痛なし・腸蠕動音も亢進や低下なし,四肢に異常を認めず,直腸診で異常を認めず,便潜血は陰性.
来院時検査所見:Na 141 mEq/l, K 4.4 mEq/l, Cl 101 mEq/l, BUN 10 mg/dl, Cr 0.6 mg/dl, Glc 179 mg/dl, WBC 11,000/μl, RBC 474×104/μl, Hb 11.7 g/dl, Ht 36.9%, Plt 28.2×104/μl, MCV 78fl, MCHC 31.7 g/dl, PT 11.9 sec(ST11.7 sec), APTT 22.6 sec(ST 29 sec).
胸部X線写真:図1.
心電図:洞性頻脈.
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