図解対症検査 消化器シリーズ・1
吐血
村井 俊介
1
1慈恵医大阿部内科
pp.536-539
発行日 1971年5月10日
Published Date 1971/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203596
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吐血を起こす疾患のほとんどは,内科と外科の境界領域にある消化器疾患である.その80%は手術を受けないでも軽快するが,結局は手術的治療を必要とするものも少なくない.また緊急手術を要する場合もある.出血部位を確定できない場合も多く,また十分に病歴をとる余裕のないこともある.
まず,発生頻度の高いものから思いを至すべきである.つまり,消化性潰瘍,胃癌,慢性胃炎,食道静脈瘤の順序で考えていく.
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